何年も痔に苦しんでいる

はじめに断っておくと、これはあまり気持ちのいいトピックではないので読みたくない人は俺がみかんのうたのイントロリフを弾いているうちにブラウザを閉じて欲しい。

俺の魂の叫びだー!愛媛の心をー!
(お前たちにーっ!)
愛媛の!
\みかーーん!/\みかーーん!/\みかーーん!/
チーチードコドコドコドコ
デレッデーレッ デレッデーレッ デレッデーレッ ズクズクズクデー
デレッデーレッ デレッデーレッ デレッデーレッ ズクズクズクデー
デレッデーレッ デレッデーレッ デレッデーレッ ズクズクズクデー
デレッデーレッ デレッデーレッ デレッデーレッ ズクズクズクデー
デッデッデーデデデ デッデッデーデデデ(来んかい!)

始めてよろしいか?

わたしと痔

もう何年も痔に苦しんでいる。おそらく初めて自覚症状に気付いたのはもう10年以上前で、便をすると時々おしりの痛みを感じるようになり、たまに便に混ざる血を観測するようになった。7-8年前から便をするとほとんど毎回おしりが痛く、これはいわゆる痔であると認識し始めた。5-6年前から、排便に伴うあまりのおしりの痛みにトイレに行くことが恐怖になり始め、これはいよいよいかんということで病院に行った。

痔と診断されて

初めて私を診断してくださったのは非常に若い先生だった。先生は私の目をまっすぐ見て、

「私は大腸肛門病・消化器内科の専門医です。今からお聞きすることは診察の参考にするものであって、いかなる性的指向や偏見に基づくものでもありません。また、あなたはこの質問に回答する義務はありません。あなたは日常的に排便以外の用途で肛門を使用しますか?*1

とお聞きになった。私は「もっぱら排便です」と答え、そのあと金属を使った直腸の診断を受けた。先生は「裂肛(いわゆる切れ痔)です」と仰って、軟膏を処方してくださった。一旦対症療法となった。

長い戦いの始まり

長い戦いが始まった。最初の自覚症状から考えると、この時点で5年近く経過していたことになる。 通常「切れ痔」の場合は、

  1. 何らかの理由で直腸などに傷がつく
  2. 硬い便や、排便時の肛門括約筋の運動でその傷が傷みつづける

といった経緯で定着してしまうようだ。通常、粘膜は回復力が高く、労っていると自然に治癒するらしいのだが、裂肛が治らない人は「被ダメージ > 回復速度」という状況にあるらしい。これは単純ながら非常に重要な式なので覚えて欲しい。つまり、

  • 回復速度を高める…よく寝る、軟膏を塗る、など
  • 被ダメージを減らす…便を柔らかくする、ダメージ物質がおしりを通過する回数を減らす、など

が基本方針となるわけだ。典型的に処方される薬としては

  • 酸化マグネシウム…便が水分を多く含み柔らかくなる(被ダメージ減少)
  • トリベノシド・リドカイン軟膏…おしりの出血や傷みを和らげる軟膏・座薬(回復アイテム)
  • ロキソプロフェン…補助的に、炎症と傷みを抑える錠剤

などが挙げられる。これらを使って前出の式を回復傾向に向けるしかない。

薬の一例

また、これに合わせて生活習慣の改善も指示された。 普段から水をよく飲み、食物繊維をたっぷり摂ることで酸化マグネシウムを飲まなくても便を柔らかくしておしりへのダメージを減らすことを指導された。それから、寝不足は免疫力とおしりの回復力を下げることから良くないし、飲酒は充血や下痢の契機となりやすいのでいっそ完全断酒することを提案された。確かに大量に酒を飲むとお腹の調子を崩すことがあったので何となく納得感はあったが、便秘による硬い便のみならず、下痢もおしりに良くないというのは意外だった。

断酒、これは大きな決断である。私はタバコを吸わない。博打もしない。女遊びもしない。パソコン1台あれば永久に時間が潰せる村のソフトウェア開発者だ。2週間に1回、サイゼリヤでビールとデカンタワインというセンベロハッピーセットを頼むぐらいの幸福は許されてもよさそうなものだ。このうえ酒まで奪われるのか、あんまりだ… しかしこの際痔は治してしまいたい。愚直な私は実際に2018-2020のほとんど丸2年間完全に1滴のアルコールすら断ったのである。それでも痔は治らなかった。

セカンドオピニオン

気付けば毎月専門医の診断を受けながら薬を使う積極的治療を開始してから5-6年、初めの自覚症状から10年が経とうとしていた。

内服薬を飲み座薬を欠かさなければ、排便することに恐怖を覚えるほどの痛みはなくなった。それでも少し仕事が忙しくて寝不足になったりすると、すぐに痔は鎮圧しても鎮圧しても蜂起する匈奴のように勢力を盛り返しては私のおしりの中原を攻め続けた。 そのうちわたしは自分の症状に疑問を持ち始めた。こんなに治らないものだろうか?もしかしたらもっとずっと深刻な病なのではあるまいか?主治医の先生にお聞きしても、
「ん?痔ですよ」
「うーん、一進一退ですねえ」
「手術?切る?何をですか?これは『ただれ』ですから切ることはできません」
という感じで、何も変わらない日々が続いた。

私はついに勇気を出し、別の肛門専門医のセカンドオピニオンを仰ぐことにした。聞きたいことは次の通りだ。

  1. 単刀直入に、ガンなどのより深刻な病ではないか?
  2. 裂肛との診断だが、座薬を入れるときにイボを感じる。内痔核(いぼ痔)ではないのか?
  3. いぼ痔なら手術できないか?

新しい先生はいかにも職人という風体だった。痩せてひょろっと背が高く、短く刈り上げられたごま塩頭と眉間に深く刻まれた気難しそうなシワは畳職人を思わせた。 入念に診察を終えた先生はこう告げた。

「裂肛(切れ痔)です。あなたが内痔核(いぼ痔)だと感じていたものは見張りイボと言って、酷くなった裂肛の存在を知らせるものです。あなたは裂肛が悪化し慢性化し、切れた部分の周りが隆起しています。これが『引っかかり』になって排便時にまたダメージが蓄積します。基本的には保存療法をおすすめします」

見張りイボ

私はガンなどの深刻な病ではなかったことに安堵し、そして基本的にはセカンドオピニオンは主治医の見解を支持するものであり、保存療法つまり積極的に手術などを行うのではなくて症状の緩和・改善を目指すしかない―つまり現状維持が提案されたことに深く失望した。と、ここで先生が続ける。

「…なんですが、積極的治療にも関わらずもう10年も改善していないのでしたっけ?うーん、なら、切ってみてもいいかもしれないね。つまり、裂肛とその周りの隆起(見張りイボ)を含めてまるっと切ってつなげる。するとそこら一帯は平らになって引っかかりがなくなり、回復に転じるかも知れない。その際に肛門括約筋の一部も切って中を"ゆるく"する。しかしこれは効果を確約できない。切ってみるまで分からない。リスクを取るかよく考えてください。」

切れ痔を切る

ケツ論

結局、どうするか結論は出ていない。その日はいつものように酸化マグネシウムと座薬をもらった。 専門医2人が同じ見解である以上、私は疑いなく重度の裂肛なのであろう。そしてその二人共が基本的には保存療法で合意している以上、私としてはこれ以上強いステップを踏み出しづらい。ただ、これから一生ロキソニンと軟膏で痛みをごまかしながら酸化マグネシウムを飲み続けるのかと思うと、正直気が滅入らないといえば嘘になる。私としては次のアクションを取ることにした。

  1. 2021年からまた飲酒を再開していたが、再び断酒にチャレンジする
  2. 食べる量を減らす
  3. スタンディングデスクで仕事をする

特に2に関しては薄々思っていたことだが、私は多分食べる量が多すぎる。食べる量が多いとどうなるか?排便回数が増える=被弾回数が増える。 私は元々食べることが大好きで、気を抜くとまるで競走馬のように簡単に15kgぐらい太ってしまう。4年スパンぐらいで±15kg、つまり最大で30kgぐらいの体重差がある。現状はなんと90kgオーバー…*2 せめて70kg台に戻してもバチは当たらないであろう。

また、3に関しては職業プログラマであり筋金入りの㋔㋟㋗であることも手伝って、一日のうち10時間は座りっぱなしである。リープチェアというそれなりに良い椅子に座っているが、それでもおしりへのダメージは避けられないようだ。折しも引っ越しを予定しており、少しちゃんとした書斎が手に入る予定なので、この機会にスタンディングデスクを導入して日中は立って仕事をしてみてもいいかも知れない。

最後に、このようなエントリを書いたのは、ひとつには痔というあまりおおっぴらには語りたくないことを明らかにすることで「あ、みんなも悩んでたんだ」というのを可視化したいためだ。また、もしかしたらインターネットの叡智からよいアドバイスを貰えるかも知れないという期待もある。無論、私のおしりを直接診た専門医以上の知見がインターネットから舞い降りてくることはあり得ないだろうが、ちょっとした生活の知恵はぜひいただきたい。

本日は失礼こかせていただきました。

*1:先生が何と仰ったか正確には記憶していない。しかしながらプロとしての矜持と配慮を同時に感じる大変立派な質問方法だったことは確かだ。

*2:身長は坂田銀時や煉獄杏寿郎と同じぐらい

JAIST東京サテライトの受講体制

北陸先端科学技術大学院大学(以下JAIST東京サテライトの博士前期課程を修了し、現在は博士後期課程に在籍しています。 いまでもJAISTに関する質問は沢山いただくのですが、中でも「東京サテライトの授業はオンラインで受けられますか?」というのは非常によくあるので現況をまとめておきます。

1. 現状オフライン・オンラインのハイブリッド開催が多いです

端的に言うと、現状オフライン・オンラインのハイブリッド開催が多いです。

これは、

  1. 対面とオンライン配信
  2. 対面と授業録画
  3. オンラインのみ

の3パターンがあります。

1. 対面とオンライン配信

先生と学生は品川キャンパスで対面授業を行うが、その授業をリアルタイム配信するためオンライン受講も可能なパターンです。 オンライン受講の学生も先生とやり取り可能である点がメリットです。

2. 対面と授業録画

先生と学生は品川キャンパスで対面授業を行うが、その講義録画を後日オンライン配信するため希望する学生は後から受講できるパターンです。 オンラインの学生は先生にその場で質問をすることは不可能ですが、自分のペースで学修できる点がメリットです。

3. オンラインのみ

先生は石川本校、あるいは自宅からオンライン講義のみを行うパターンです。必然的に学生も自宅などで受講します。 講義録画が提供されるかどうかは授業によりますが、情報科学系の講義は(先生が録画を忘れない限り)99%講義録画も提供されると考えて問題ありません。

まとめると、現状は希望する学生は100%オンラインから授業を受けることが事実上可能です。

今後もオンライン受講し続けられるか

わかりません。

そもそも、COVID-19が始まる前まではJAIST東京サテライトは品川キャンパスにおける対面授業が基本でした。したがって「もしコロナ禍が明けるならば」という前提を置くと、おそらく対面に戻るのが大原則だと考えられます。 ただ、

  1. 「コロナ禍が完全に明ける」にはまだ何年もかかりそう
  2. 世界はオンラインで回ることを良くも悪くも人類が学んだ

ため、もしかしたらこの先ずっとオンラインというオプションは提供されるかも知れません。そうあるべきだと思います。

余談

COVID-19以前から、情報科学系の講義はほぼ必ず講義録画が提供されました。 情報科学系の講義は出席点などというものは存在しないので、対面で講義を受けようが受けまいが内容をちゃんと理解し提出物をきちんと出して定期試験で成績が良ければ満点を取ることが可能です。逆に言うと、出席点という救済措置がないため、対面で受講しようがしまいが容赦なく落とされます。まあこれは当然のことです。僕は小さい子供がいるので昔も今も講義はすべて録画を自分の好きなタイミングで観るようにしています(対面アクティビティが必須である講義を除く)。

こういった情報は本来東京サテライトのウェブサイトを見るべきなのですが、状況は流動的であるし、詳細情報は在学生向けの領域にしか公開されないため、進学に興味のある外部のみなさんのためにちょっと書いてみました。参考になれば幸いです。

中途覚醒担当大臣

歳のせいか、入眠して8時間ぶっ続けで寝ることが困難になってきた。大抵、入眠後5時間もすれば一度中途覚醒してしまう。 以前はそのまま一度トイレに行って、キッチンで水分補給だけして再入眠を試みていたが、すんなり夢の世界に戻れることはそう多くない。眠れないのでそのうちに携帯など見始めてしまい、2時間ほど無駄にすることもしばしばだった。

最近は目覚めた時点で躊躇なく起きてしまって昼間できなかったことをするようにしている。 僕の場合小さい子供が2人いて21時には一緒に寝るようにしているが、パパだけ2時ぐらいに目が覚める。理想的には4時半ぐらいまでぶっ続けで寝たいのだが、もうここでエイヤとベッドから出てしまう。そのまま、やりたかった本の自炊をしたり、読みたかった趣味よりの本を読んだり、今週のチェンソーマンをチェックしたり、嫌々博士課程の論文を調べたりしている。

そうこうしていると、これまた歳のせいか、午前5時ぐらいに再び電池が切れたように眠くなってくる。このタイミングを逃さずすっとベッドに戻る。すると不思議なことに日中の昼寝のように甘美な恍惚感に包まれてスムーズに再入眠することができる。そのまま、子の朝食を作る6時50分のアラームが鳴るまで60〜90分二度寝する。中途覚醒が午前1時とか、普段より早かった場合もためらわず同じことをしている。不思議なことに、二度寝ができれば日中の疲労感に大した体感の違いはないようだ。

中途覚醒してから焦って再入眠しようとしても寝付けないのに、一旦思い切って起きてしまって作業をしてから訪れる眠気は午睡と同じような約束された快楽なのは意外な発見であった。以来、中途覚醒からベッドを抜けることにためらいがなくなった。僕と同じような中年男性には何かの参考になるかもしれない。以上、中途覚醒担当大臣からの中間報告でした。

RTX1200からフレッツ光メンバーズクラブの「契約回線認証」を突破する設定

自宅はフレッツ光ネクストを使っているが、契約詳細を確認するために「ご契約・ご利用情報」ページにアクセスすると「契約回線認証」を求められる。

f:id:fushiroyama:20211214101401p:plain
契約回線認証

自宅のNTT回線からこの「契約回線認証」を実施するが、失敗した。「専用ネットワーク」につなぐ必要があると書いてある。

f:id:fushiroyama:20211214101805p:plain
認証失敗

調べると、フレッツ光の「サービス情報サイト(旧称フレッツ・スクウェア)」に接続するためには別途PPPoEコネクションを張る必要がありそうだ。

このUXは端的に言って常軌を逸している。契約情報はフレッツ光メンバーズクラブにログイン後ワンクリックで確認できるべきだ。セキュリティのためと書いてあるが、それならメンバーズクラブログインに多要素認証を導入すべきだ。パズル認証とかいう認証でもなんでもないものを入れている場合ではない。

憤懣やるかたないがRTXに「サービス情報サイト」へのPPPoE設定を追加する。

RTX1200設定

必要箇所のみ抜粋してある。

ip route 123.107.190.0/24 gateway pp 2
ip route 220.210.194.0/25 gateway pp 2

pp select 2
 pp name "Flets Square"
 pp always-on on
 pppoe use lan2
 pppoe auto connect on
 pppoe auto disconnect off
 pp auth accept pap chap
 pp auth myname guest@v4flets-east.jp guest
 ppp lcp mru on 1454
 ppp ipcp ipaddress on
 ppp ipcp msext on
 ppp ccp type none
 ip pp mtu 1454
 ip pp nat descriptor 2
 pp enable 2

nat descriptor type 2 masquerade
nat descriptor address outer 2 ipcp
nat descriptor address inner 2 auto
nat descriptor masquerade incoming 2 reject

dns server select 100002 pp 2 any *.v4flets-east.jp

参考にしたサイト

EDNS0問題

実は我が家ではこれだけではうまくいかない。以前エントリにしたが、我が家ではGoogle Nest HubなどのEDNS0クエリをしゃべる端末がRTX1200などの古めのルータで名前解決できないという問題を抱えている。

この解決方法として、我が家では苦肉の策だが dhcp scope option 1 dns=8.8.8.8,8.8.4.4 のようにDHCPサーバがIPリース時に外部のDNSサーバをクライアントに返してやってそれで名前解決を促すことでお茶を濁している。

fushiroyama.hatenablog.com

この方法では、フレッツの「サービス情報サイト」用の次の設定が効かない。

pp select 2
  ...
  ppp ipcp msext on

dns server select 100002 pp 2 any *.v4flets-east.jp

これを効かせるためには、現在ルータに設定している dhcp scope option 1 dns=8.8.8.8,8.8.4.4 の行を削除するか dhcp scope option 1 dns=192.168.11.1,8.8.8.8,8.8.4.4 のようにルータで名前解決することを明示する必要がある。あるいは後者でトラブル時だけうまいこと 8.8.8.8 にフォールバックしてくれないかと期待したが無理であった。

なので非常に面倒だが、我が家ではフレッツの「サービス情報サイト」に接続するときに限りこのDHCPDNSの設定を一瞬変更して再リースしてもらう必要がある。そういう意味では未解決だ。何か知恵をお持ちの方はぜひコメント頂戴したい。

フレッツさんはこんな訳のわからない「認証」を入れないで欲しい。契約情報を普通に確認できないというのは異常なことだ。出先では確認できないということで、これはあってはならないことだと思う。

経費精算の酵素

僕は経費精算ができない。

経費精算とは、業務上必要な買い物のうち個人が立て替えた分を払い戻してもらう行為のことを指している。これが徹底的にできない。

具体例を出したほうがより深刻度が伝わると思い恥を忍んで現状を公開すると、2020年3月にビザの申請費用を立て替えてから本日2021年末近くまで1回も経費精算に成功していない。現在約$3000(34万円)の経費が未精算のまま宙に浮いている。

なぜこんなことが起こるのか

想像を絶するだらしなさ、ルーズさである。

具体例を出そう。この際の心理状況はこうだ。経費精算を成功するためには次のようなNP困難な問題を乗り越える必要がある。

  1. 経費精算システムのURLを思い出す → 思い出せない、死亡
  2. 経費精算システムの使い方を覚える → 覚えられない、即死
  3. 領収書をスキャンする → ない、ゲームオーバー
  4. 名目ごとに分類 → わからない、ラブイズオーバー
  5. 提出 → 勝った…
  6. 差し戻し → 人生の終わり

このステップを経費精算の数だけ繰り返すことになる。実に沢山の諦めポイントが工夫して用意されていることがお分かりだろう。

時には「科目が違いますよ」と差し戻され、また時には「日付がないので領収書として認められません」と差し戻される。そしてあろうことかクレジットカードの利用明細まで提出する羽目になるのだ。こんなことをやるぐらいなら、俺は…俺はこの5万を諦める…!

僕はこういう状況をひと言で「経費精算する酵素がない」と表現している。

領収書はないのか

ある。実はある。

先日も領収書がない経費精算ができないとTwitterで喚いていると、親切な方が何人もメッセージをくれた。

Amazonのサイトからダウンロードできますよ

紛失したら●●で代替できるケースが多いですよ

違うんだ、あるんだ、本当は・・・

もちろん本当に失くしてしまったものもある。しかしそんなのは1割にも満たない。9割のケースで、領収書はちゃんと手元にあるか購入サイトからDLできる。えっじゃあなんで経費精算できないのかって?

酵素がない

例えば会社はオラ●ルだかS●Pだかのしょうもない経費精算システムを使ってるんだけど、これがバチクソにわかりにくい。しかもたまに「航空会社」だの「ホテルの系列」みたいな項目があったりするんですね。で、ないわけですよ、僕が探してるホテル。ドロップダウンメニューにないのよ。…はい詰み。

ここで「僕のホテルないんですけどー?」とか「こういう場合は名目は何になりますかねー?」とか、そんな問い合わせをするぐらいならもう死んだほうがまし、いやいっそお前を●す!ということになるんですね、酵素がないから。

もったいなくないのか

もったいない。

もったいないです、34万円。僕だって欲しい。勘違いして欲しくないんですが、これがワンショット$3000だったら僕も頑張れるんです、だって1発3000ドルの賞金首だから。でも世の中そう上手くできてないじゃないですか、往々にして$150の賞金首が20人ちょろちょろ逃げ回ってて、合わせて$3000なんですよ。

で、上の方の「なぜこんなことが起こるのか」を思い出してくださいよ。やれ僕の航空会社が見当たらない、日付変更線を超える航空券の記入の方法が分からない、領収書がない、ブラウザのセッションが切れた・・・こんなことを20回繰り返すうちにやる気を失うんですよ。

もっと正確に言うとこういう状況を想像するだけで経費精算を始める気持ちすら起こらないんですよ、酵素がないから。

対策

経費精算をしない

これはヤケクソになっている訳ではなく、社員にコーポレートカードを持たせて基本的には信頼して一定額以下なら経費精算自体をしないっていう会社が実在するらしいです、信じられます?でも俺はそんな会社で働いていない、ラブイズオーバー。

経費精算代行

これはヤケクソなんですが、経費精算代行があるなら課金したいですね。僕は総経費精算額の3割なら代行者に手数料として払ってもいいです。今は確実にそれより多くの額を諦めています。昨日も本来なら経費精算できるはずの在宅勤務中の机と椅子とモニタの経費精算を諦めたところです。酵素がないから。

それから経費精算に純粋なイノベーションを期待します。

起業するしかない・・・!

じゃあの。

Google Nest Hubが日本語の指示をほとんど理解できなくなった(解決済み)

TL;DR

Google Nest Hubが日本語の指示をほとんど理解できなくなったら、言語設定をとりあえず日本語だけにすると解決する模様

設定変更はNest Hubで直接するのではなく(多分そんなことはできない)Googleアシスタントの設定から行う

support.google.com

経緯

妻と子から「最近Google Nest Hubに話しかけても『よく分かりません』『うまく聞き取れませんでした』しか言われない🥺」と相談を受けた。特にアラームの設定などが壊滅的で、天気とアラームでしかNest Hubを使っていない家族からは「使い物にならない。Alexaを復活して欲しい…」と酷評を受けていた。

ちょっと僕が話しかけてみても同様の症状を確認した。不可解なのはディスプレイに「朝7時にアラームを設定」と表示されているので、話しかけたことはカンペキに聞き取っていることは状況から明らかなのだ。にも関わらず『よく分かりません』『うまく聞き取れませんでした』なのである。

結論としては、冒頭に書いた通り言語設定をとりあえず日本語だけにすると解決した。僕の場合もとの設定は英語(米国)、日本語の順番だったのでプライマリ言語を日本語にしても解決するかもしれないが家族は英語を話さないのでこのままにしてある。

f:id:fushiroyama:20210824032655j:plain
日本語のみを残すとうまく認識した

結構しょうもないが、スマートスピーカーがここまでスマートではないことに家族が非常にストレスを受けていたし、ディスプレイに自分が言ったことが表示されているのに『うまく聞き取れませんでした』はかなり体験が悪いので解決方法として載せておく。

Google Nest Hubがネットワーク障害で繋がらなくなった(解決済み)

ものすごく久しぶりのエントリだけど、妻のGoogle Nest Hubが一切動かなくなって困っていたので他にも同様の症状の人がいるかもと思い記録を残しておく。

TL;DR

もしGoogle Nest Hubが突然「ネットワーク障害 (Network Problem)」と表示されて一切何もできなくなっていた場合、家庭内ネットワークのDNS設定を確認して、プロバイダのDNSを利用する設定になっている場合には「8.8.8.8 / 8.8.4.4 / 1.1.1.1」などのパブリックDNSを利用する設定にすると使えるようになるかも知れない。これは奇妙に聞こえるかも知れないが、詳しくは本エントリを読んで欲しい。

経緯

我が家はAmazon Echo Show 5 / 8を使っていたのだが、僕が米国に持って行ってしまったので代わりに誰かにもらったGoogle Nest Hubを東京の部屋に置いてきた。しかし妻に「ある朝気付いたら『Updating 0%』と表示されたまま固まっていた」と相談を受けた。見たところ自動更新に失敗したような挙動だったが、Factory Resetをしても解決しない。以後、「ネットワーク障害 (Network Problem)」と表示されるのみである。正直東京滞在期間が限られている中サポートと修理のやり取りをするのも面倒なので、メルカリで同一機種の新品未使用を買って置き換えることにしたが、なんと代替品もまったく同様の症状に陥った。事ここに至って、これは何か普通でないことが起きていると理解した。

調査開始

Google Nest Hub Network Problem 等でググるが、どうにも結果がパッとしない。世界的に起こっているようには見えない。しかしいくつか同様の症状を発見することができた。

www.5cho-me.com

特に2人目の方は僕同様RTX1200を使っている様子だったので無関係とは思えなかった。

ツイートのやり取りをみて、DNSをパブリックDNSに変更したら解決したとのことでこちらでも試してみた。当初、ルータのDNS設定のことかと思ったのだがどうもそうではなく、DHCPでリースする際に返却するDNSサーバがプロバイダのもの(IPとしてはルータのプライベートIPになる)ではなくて、これを明示的にパブリックDNSにすることで解決するようだった。これを読み取るのに時間がかかった。果たしてこちらでも問題は解消した。

f:id:fushiroyama:20210824030540p:plain
パブリックDNSDHCPサーバから指定されていればOK

RTXではdhcpの設定を次のようにするだけ

dhcp scope option 1 dns=8.8.8.8,8.8.4.4

所感

正直なんでこんな状況に陥るのかちゃんとは分かっていない。ネットワーク内のすべての端末は、このような設定をしなくてもきちんと名前解決できていた。 念のため次のサイト等を参考にIPv6 / IPv4ともに正しく名前解決ができるか確認したが問題がない。

www.yokoweb.net

正直、何かバグが混入しており余程変な方法で名前解決をNest Hubにさせてるんじゃないかと思っているが定かではない。とにかく、この問題はインターネット上にまったく情報がないし、調べようにもNest Hubで何が起こっているかログの見ようもないので非常に弱ってしまった。同じような状況の人の助けになることを願うばかりである。