ヨセミテ国立公園探訪記
妻子がThanksgiving Holidaysで一時帰国したので、同僚とヨセミテ国立公園に行ってきました。
いわゆる「ヨセミテ国立公園」は広範な土地を指しており、今回我々が拠点にしたのはYosemite Valleyと呼ばれるアクセスもよく見どころが程よく集まっている辺りです。
僕が住むカリフォルニア州BurlingameからはSan Mateo Bridgeを通ってEast Bayを抜け、ほんの4時間足らずで行くことができます。
道中サービスエリアのようなものはなく、ランチやトイレ、給油などは適宜高速をおりつつ摂る必要があります*1。
今回の最大の懸案事項は雪とタイヤです。年によっては11月の後半は雪が降っていることもあるらしいのですが、妻帰国のタイミングでSUBARU Outbackを修理に出すことが既に決まっていたので、HONDA Insightという小さいハイブリッド車を使うことを余儀なくされます。
そういえば、2年前の11月下旬。Yosemiteよりもっともっと南ですが、雪で走行を断念したことがあったんでした https://t.co/iqcSPw1idN
— sakamoto.kazuki (@splhack) November 6, 2018
チェーンを買うかどうか検討しましたが、Instagram等で軽く検索しても雪の形跡は見られないのでそのまま行くことにしました。最悪、道中のコンビニ的な場所でも手に入るようです*2。
Yosemite Valley
途中山中のワインディングロードをグネグネと走る以外はひたすらまっすぐ広大なアメリカの大地を4時間弱走りつづけます。ポプテピピックのPoppy Pappy Dayを爆音で鳴らしながら爆走すると気持ち良いでしょうね!
言い忘れたけどYosemite Valleyに入ると手持ちのT-Mobile回線は半分以上の場所で電波を拾えなくなるので、事前にGoogle Mapでサンフランシスコ半島〜ヨセミテ国立公園全体のデータをダウンロードしておくことをおすすめします*3。仮に車にカーナビが内蔵されている場合でも、トレッキング時に紙の地図と現在位置を照らし合わせるのに大変重宝するので強くおすすめします。
ヨセミテ国立公園に入る際に、入山料のようなものを$35支払います。その後どんどん進むと最初のビューポイント「Tunnel View」にたどり着きます*4。
さらに進むとMacの壁紙で有名なEl Capitanが眼の前に近づいてきます。想像以上にMacですね!
Lodge
我々の宿はYosemite Valley Lodgeという小さなロッジが集まった村のようなところです。2泊の2 Bed Roomで$500ほど。 ロッジからはYosemiteの山々をすぐ近くに見上げることができ、また敷地内では鹿に遭遇するなどYosemiteならではの体験ができます。
ロッジにはレストランも2, 3個併設されており、部屋には清潔なシャワーもトイレも付いていて子連れにも安心な感じでした。 もっと裕福な人達は近くにMajestic Yosemite Hotelという高級ホテルがあり、また、もっと自然を楽しみたい人はキャンプができるような場所もたくさんあります。
Glacier Point
Yosemite Valleyの見どころのひとつ「Glacier Point」
その名のとおり、氷河の雪解け水が山を削ってできた壮大な景色が堪能できます。
ここで重要な決断が。Yosemite ValleyからGlacier Pointに行くには、
- Lodgeから車で10分ほどで麓まで行ってFour Mile Trailheadから高低差1000mを一気に登る
- Lodgeから車で60分ほど大きく迂回して下から直接Glacier Pointに至る
の2つがあります。1000mを4マイルで一気に駆け登るのは初心者向きではないとのことで、後者にしました。
このルートだと子供連れでも車でそのままGlacier Pointの展望台近くまで行くことができます。
Sentinel Dome Trailhead
このルートを選んだ最大の理由が、Glacier Pointから南にすぐの「Sentinel Dome Trailhead」のトレッキングです。これが素晴らしかった。
ここはSentinel Domeの名のとおり「見張り台」のようになった小高い丘というか岩山に登ってこの辺りを360℃見渡すことができ、そのままTaft Pointというこれまた絶景を拝むことができるトレッキングルートです。大人の足で2, 3時間ほど。小学生以下の子供はやや厳しい。
Taft Pointの絶景は筆舌に尽くしがたいです。本当に美しいものはカメラにすら収まりきらない。自然の力に涙が出てきます。
Mariposa Grove
Glacier Pointを下から回ったので、そのまま戻らずに「Mariposa Grove」というセコイアの巨木群を見ることのできる森を目指します。
Sentinel Dome Trailheadには食事ができるところが何もなかったので、道中Wawona Visitor Center横のホテルのレストランに立ち寄る。
Mariposa Groveは駐車場のキャパの関係で入り口を封鎖されており中に入ることができなかったので、そこから15分おきに出ている無料シャトルバスを利用します。シャトルバスは5pmで営業終了なので注意。着くとそこはシシ神の森のような巨木の世界。
太い木というよりは、電車とかビルとかそういうレベルのバカでかいセコイアの木々は圧巻でした。 トレッキングルート自体は至って穏やかで、子供連れでも楽しめます。
Mist Trail
最後はYosemite Valleyでもっともメジャーな観光スポットのひとつ*5「Mist Trail」
ここにはよい駐車場がないのでYosemite Valleyを巡回している無料シャトルバスに駅番号8番Lodgeから乗り、16番のMist Trailで降りることでいくことができます。
このトレッキングルートには滝が2つあり、Mistの名が指すとおりその滝の水しぶきで体が濡れるようなルートとのこと。残念ながら乾季の最後であるこの時期は体が濡れるようなことはなかったが、滝に水は残っており大満足。
所感
Yosemite Valleyは車で有名なスポットを回って写真を撮るだけでは「Macの壁紙で見たことある」以上の感想を持つのは難しいかもしれませんが、トレッキングをすると本当に心から素晴らしいです。50万円のカメラを持っていっても、あの大きさと、高さと、奥行きと、匂いと、空気とをすべて収めることは無理です。なので、お子さん連れの方もぜひやさしいルートでもいいのでトレッキングに挑戦してみて欲しいです。
費用はガソリン代$45, 橋代$5, 入山料$35, 宿泊が$500を2で割って$300いかないぐらいでした。ここに食費ですね。思ったよりずっとリーズナブル!
雪のリスクがある11月の後半、それも平日に行ったということもあり、どこに行っても非常に空いていて快適でした。サンフランシスコ・ベイエリアはいま未曾有の空気汚染に苦しんでいるので、つかの間の癒しとなりました。
ヨセミテ国立公園は信じられないほど広く、今回の旅だけで到底回りきれるものではありません。カリフォルニアに少しでもいられるうちに定期的に開拓していきたいと思います。