唐突にYAMAHAルータ愛を吐露する
こんにちは、お父さんです。日本に帰ってきて4月1日からとある多国籍企業で働いております。本当はその辺の話を書きたかったんですが、存外に社外発信について厳しいので面倒くさくなってしまい、職場のことは書かないと決めました。それで、唐突に僕のYAMAHAルータ愛を吐露したいと思います。
僕はYAMAHAのルータが大好きです。僕の技術者としてのキャリアのスタートはネットワークエンジニアでした。当時はまだオンプレの時代だったので、会社の1室にサーバルームがあったり、データセンタの一画にラックサーバを持ってるのが当たり前でした。社員10人以下の典型的SOHO1だったので、YAMAHAのRTX1100を使って小さなネットワークを制御していました。
YAMAHAのRTXシリーズはまさにこのSOHO向けVPNルータとして最強の存在でした。「VPNルータ」と冠していますが、いまやVPN機能を持ったルータは珍しくもなんともないですね。僕がRTXシリーズを好きな理由はたくさんありますが、少し列挙するならば
などがあります。やっぱり、家庭用とは比較にならない安定度ですね〜。ルータ起因でパケット詰まりとかは自分が関わってきた規模では記憶にないです。設定変更のたびに再起動がかかって30秒待つ…みたいなバカバカしいこともありません。即時反映です。ここで比較してるのはあくまで家庭用ですよ。CISCO vs YAMAHAみたいな戦争構図にもっていくつもりはありません😉
これだと単なるカタログのセールススライドみたいなので、もう少し具体的に自分が使ってて便利だった機能を書きましょうか。
マルチホーミング
複数プロバイダを契約して、片方が落ちたときに自動的にもう片方から迂回みたいなことが簡単にできます。 メインで使う高価で信頼性の高いプロバイダ1と、月500円で緊急時のバックアップに使うプロバイダ2を用意して、プロバイダ1のネットワークにkeepaliveしておき3、一定時間/回数応答がないとデフォルトゲートウェイをプロバイダ2のPPインタフェースに向けるというようなことがめっちゃ簡単にできます。
ip route default gateway pp 1 keepalive 1 gateway pp 2 weight 0 ip keepalive 1 icmp-echo 5 3 監視対象IP
ネットボランチDNS
RTXシリーズを使ってるだけで無料で利用できるポーリング不要のダイナミックDNSのようなものです。要は、ルータがインターネット側にもつグローバルIPを foo.bar.netvolante.jp
のように名前解決できるようになります。なんでこれが嬉しいか?
ひとつには、自宅サーバのようなことが固定IPなしで非常に簡単にできます。僕のように2000年代前半に自宅サーバをやってたおじさんとしては、このクラウド全盛期においても自分が持ってるグローバルIPは何か有効活用したいと思っちゃうんですけど、ネットボランチDNSで自宅のネットワークがなかば静的に解決できるとStatic NAT機能を使ってLAN内のRaspberry Piなりを一瞬でサーバとして公開できるんですよ。これはホームゲートウェイとしてsshdの入り口にしたり、httpdに向けて自分のパイロット版ウェブアプリを公開したり色んな使い途があります。
もうひとつ、もし外部にサービスを公開しなくても、VPNの対向側をネットボランチDNSで指定できるという絶大なメリットがあります。 僕は東京の家、四国の実家、そしてアメリカの家すべてにRTX1100を置いて拠点間VPNを構築していました。それぞれは固定IPなど持たない普通の家庭用プロバイダなんだけど、ネットボランチDNSでホスト名を指定できるのでPPPoEセッションが切断・再接続されても気にする必要がありません。僕はこれを利用して、アメリカの家では特定のLANポートに接続すると自動的にトンネル越しに日本側インターネットに出るようにしていました4。
中古価格が安い
上の方で「実売価格10万円以下」と書きましたけど、これは最新モデルの新品価格であって、僕をプロにしてくれたRTX1100は中古で3000円ぐらいで買うことができます。RTX1100はLAN側インタフェースすら100Mbpsという旧時代感がありますが、その後継モデルでギガビットイーサ対応のRTX1200も中古で1万円ちょっと。ホームネットワークを構築するには余りあるポテンシャルです。
いまはEdgeRouter Xのように廉価で非常に高機能なルータが出てきたので昔よりも色んな選択肢があるかと思うんですが、急に思い出したのでズアーッと書いてみました。ほいでわ👋